前東京時代だから10年以上前の話になる。
歩いていたっつーか千鳥足だった。
普段使わないルートなので恐らくどこかの飲み会帰りだったのだろう。
飲みすぎた。立つことすらままならない。
とりあえず家に帰って寝る事、それだけの為に死力を尽くそうとしていた。
その時。
「お客サーン、マッサージドデスカーー?」
中国人女性の客引きに声をかけられた。
そんなん興味ない。ていうかそんな状態じゃない。
「いや、いいです…」
と拒否しようとした瞬間
腕を組まれた。
というよりガっ!!と掴まれた。
「ソンナコトイワズニー、カワイイコイルヨーーー!!」
離れない!!腕に万力でも仕込んでるのかこの女!!??
そしてその状態で引っ張って行かれた。
抵抗する力が無くなっていた。
そしてその万力中国人女性に半ば拉致されるようにして連れてこられたのがとある雑居ビル。
コンクリート打ちっぱなしで異常に暗かった。
そこで独居房のような部屋に押し込まれ、
「ショウショウオマチクダサーーーイ」
と言われた。
中にはベッド一つ。部屋の外よりも数段暗かった。
力なく横たわっていると
「俺、このまま臓器とか売られるんじゃねーの!!??」
と思って危機感を覚えた。
なんとか立ち上がらなければ…、しかし体力が限界だ…。
奮闘していると、しばらくしてドアが開いた。
男性の声がした。
「お待たせしましたーー!!●●ちゃんでーーーす!!!」
ドオオオオオォォォォン!!!
部屋が暗くて外に蛍光灯があったので
後光が差してるようで顔が見えない。
確認できたのは、小柄な男性のシルエットと、
バスタオルを巻いた大型の…
異形のもの。
当時まだ放映されていなかったが、
今にして思う。シルエットが確実に
ベイマックスのそれだった。
そこから先は記憶にない。マジで覚えてない。
なにかサービスはあったのか?金は払ったのか?
どうやって帰った?
とりあえず腹に手術痕がなかったから臓器は無事そうだ。
…以上、古い記憶だが忘れられないトラウマとして残っている話だ。
今でも蒲田には公用私用で良く行くが未だに客引きの中国人女性はいる。
「お兄サーン、マッサージドウデスカー?」
と声を掛けられても超絶無視だ。
たまに腕を組んで来ようとする奴がいるがビンタしたくなる。
みんなも、蒲田の繁華街を通り抜けるときは
絶対に酒に酔っていてはいけない。
万力中国人女性に引きずられ、奇跡体験をするハメになる。
「私はベイマックス。あなたのチ●ポを護ります。」
やかましいわ!!!